技術概要
本工法は、既存集合住宅に施工された排水管内面の汚れや錆を除去し、ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂塗貴(以下「本樹 脂塗料」と称す)をライニングすることにより排水管の延命を図る技術である。
(1)施工技術の概要
本工法は、共用立て主管と横枝管を接続したままの状態で施工する。但し、共用横主管の場合は、共用立て主管と切り離して施工する。
a.始めに更生工事の施工可否を診断する。
b.次に高圧水洗浄により管内の粗大スケール等を事前洗浄する。
c.共用立て主管及び共用横主管の施工
・最初に乾燥空気を吹き込み、管内面を乾燥する。
・管内に、高圧空気で研磨材を吹き付けるブラストノズルを挿入して、管内面を研磨する。
・管内に、高圧空気で本樹脂塗料を噴霧するスプレーノズルを挿入して管内面をライニングする。
d.横枝管の施工
・最初に乾燥空気を吹き込み、管内面を乾燥する。
・横枝管の管端より高圧空気で研磨材を吹き込み、共用立て主管の管端より排気を吸引する加圧吸引気流ブラスト法により、管内面を研磨する。
・横枝管の管端より高圧空気で本樹脂塗料を吹き込み、共用立て主管の管端より排気を吸引する加圧吸引気流ライニング法により、管内面をライニングする。
(2)塗料技術の概要
15年以上の塗膜耐久性を求めるため、化学プラント・石油備蓄タンク及び海洋構造物など、重防食塗料として豊富な実績のある「ガラスフレーク入りビニルエステル樹脂塗料」を使用する。
諸元性能
1) 適用管種 | 配管用炭素鋼管、水配管用亜鉛めっき鋼管、排水用鋳鉄管 |
2) 適用管径 | 32A~125A |
3) 適用温度 | 気温 10℃以上 |
4) 研 磨 | 直 管: ISO DSa 2 1/2以上 継 手: 錆こぶを残さないこと |
5) 清 掃 | 研磨後管内を吸引ブローで清掃し、汚れのない状態とする。 |
6) ライニング | 仕上がりが平滑で塗り残しがなく、下記の塗膜を形成できる。 *厚 さ: O.3m/m以上 *硬 度: 鉛筆硬度H以上 *塗料溜り厚: 5m/m以下 |
7) 塗膜耐久性 | 15年以上 |