技術概要
既存建築物に施された、あるいは建物敷地内に埋設された排水管の錆及び付着物を除去した後に、予め断面を楕円状に折り畳んだ状態でドラムに巻きとった特殊硬質ポリ塩化ビニル管(排水管更生用のライニング材であり、以下「リノベライナー」という)を、蒸気加熱により円形に復元させ、排水管内に引き込み、エアーにより管の内側にライニングすることで、排水管内部に新たにリノベライナーを形成して更生を図る技術。
諸元性能
1)適用管種 | 配管用炭素鋼鋼管(白)(以下 SGPと称す) 水配管用亜鉛めっき鋼管(以下 SGPWと称す) 排水用ノンタールエポキシ塗装鋼管(以下 WSP032と称す) 排水用鋳鉄管(以下 CIPと称す) |
2)適用管経 | 100A、125A |
3)適用除外範囲 | 1)合流部がある場合 2)配管が著しく腐食している場合 3)施工対象の排水系統に開口または点検口が取付けできない場合 4)その他、本工法の適用が困難な場合 |
4)施工実施地域 | 日本国内全域 |
工程
本工法は、次の主な工程により施工する。
1)事前調査 | 本工法による施工の可否を判定するために調査・診断を行う。 |
2)事前処理 | 高圧洗浄車により、配管内の高圧洗浄を行う。 洗浄で除去できない錆や付着物がある場合は研磨を行い、錆及び付着物を取り除く。 |
3)予備加熱 | リノベライナーを配管内に引込むため、蒸気による加熱を行いリノベライナーを軟化させる。 |
4)管引込み | ウインチによりリノベライナーを配管内へ引込む。 |
5)管加熱、拡径・冷却 | 蒸気でリノベライナーを規定温度まで加熱した後、エアーに切替えて拡径し、配管内にライニングする。そのままエアーにて規定温度に下がるまで冷却を行う。 |
6)管口仕上げ | リノベライナー管口の仕上げ、切断箇所の復旧を行う。 |
7)施工後調査 | 管内TVカメラを用いて更生管内面状況を確認する。 |
8)復旧通水 | 横枝管排水口より所定量の水を流し、復旧箇所からの漏水の有無及び流れの性能を確認する。 |
9)完成検査・引渡し | 発注者立会いで完成検査を行い、完成図書と保証書を添えて引渡しを行う。 |